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Tsurumi Shunsuke | Philosopher

February 11, 2008 3:41 PM

鶴見俊輔(1922-)
Tsurumi Shunsuke

哲学者。1922年東京生まれ。
実は、経済学部の経済学科出身のくせして、ゼミの卒論では彼のことについて書いたこともあって、ちょっとばかり気になってる人物の一人でございます。
哲学、なんてちょっと小難しい言葉の一つだし、その意味というのは、きっと素人から見たActionScript並に難解な言語(?)かと思うんだけど、この人のスゴイところは、「マンガにおける哲学と思想」という、なんつーか小市民にも分かりやすいところで、「哲学・思想」とは何ぞや、みたいな部分を公言してるとこなんですね。
例えば有名な話だと「がきデカ」とか、「寄生獣」とかね。
 
転向論とか実証主義(プラグマティズム←この辺で経済と関係あったりする)とか、その辺のディテールについては個々人で調べていただくとして(笑)、何が大切か、っていうと、世の中のクリエイティブには必ず、作った人間の思想なり哲学なりが反映されているであろうという、より根本的な「我々作り手の責任」を如実に指摘している、という点だと個人的には解釈したわけです。
 
随分前に雑誌“ユリイカ”で、安彦良和が戦後サブカルチャーの意味と意義を語る、的な特集をパラパラと流し読みしたことがあって、そのときにも、前述のような、責任と影響力についての切り口で幾つか批評してて、なかなかに面白かったことを思い出したんです(というかちゃんと読んでないので、これから読みます)。“攻殻機動隊”とかネ。
 
で、翻って、先日、文化庁メディア芸術祭の贈呈式に参加してきたわけですが、Webにおけるアートって何だ? みたいなことがそこかしこで話されていて、確かに一枚画だったら絵だし、インタラクティブだけだったら単なる技術の話だし。
で、そんな中、とある審査員の方にもっとコンセプチュアルにクリエイティブを語ってみたら、どうだ、的なことがひとつの解として提示されたりもしました。
 
結果的に、実はずーっと思っていた「ウェブにおけるウェブサイトの役割」というところで、W3Cだとか、ユーザビリティだとかを真剣に議論する時期はもう過ぎたのかな、と。正直クライアントの前で、「これはユーザビリティ的にSEO的に真摯に取り組んでます」というような口上はもはやいかがなモノか、と思ってるわけですよ。だって、そもそもつい数年前の当たり前が現状では「やってはいけないこと」になってたりして、それって言うなれば、不確かなことを述べてるに過ぎないんですね。「今はこれがベストですが、数年経ったらやっちゃいけないことなんです」なんて言ってるのと同じことです。
 
“ウェブはまだ混沌(カオス)”。
 
だから、作り手の思想や哲学をベースにすべし、と。世の中の広告戦略やメディアの方法論と同じく、コンセプトを基軸にもっと作家性を重用視してもいいんではなかろうか、と感じたわけです。
 
いや、そうした場合に無論のこと、商業主義よろしく、お金と責任と影響力を考慮しなければならないわけで、もっともっと作り手としては難易度が上がるわけですが、そうやってウェブ自体を哲学・思想の集合体、つまり“文化”としての意識を持たせていく、というのは意義のあることだと思った次第です。
 
そうして、何時の日か、そういった文化としての強大なデータベースとして、他の追随を許さない、本当の意味での一大メディアになれる日が来ることを待ち望んでおります。
勿論、今現在そうした前線にいる我々の使命というのは、誰かが決めた過去にすがるのではなく、自分たちが作る未来に向けて何が出来るのか、何をすべきか、を発揮すべし、ということじゃないかな? 言い過ぎ?
 
 
ユリイカ vol. 2007.9
安彦良和
『アリオン』 から 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』 まで

Posted by tac_suzuki

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